エチオピア、ブラジルは今週焼いた分は完売。雲南デーホンやタンザニアも大分お買い上げいただきました。本当にありがとうございます。
僕があぁだこぅだと試行錯誤して焼いた豆を、さらに良い方向に仕上げてくれているのは、当店2階にある、就労継続支援B型事業所 Works-SCSの利用者さんのハンドピックの作業です。
福祉的就労としてSCSでは、食品加工工場での野菜などの加工、果樹園での年間を通した作業、アパートやビルなどの清掃作業、そして各種内職や菓子製造など、幅広い作業を訓練として行っています。
当店で販売しているクッキーやフィナンシェなどの焼き菓子やスイーツなどもお願いしています。
販売している編みぐるみなどの作品も自主製品として作成しているものです。
そうした作業の一つとして、コーヒーのハンドピック作業やドリップバックコーヒーの作成などをお願いしています。
これからはコーヒー豆のパッケージングや通販が始まれば発送作業などもお願いする予定です。
SCSを利用されている方は、精神疾患をお持ちだったり、発達障害や軽度の知的障害がある方もいらっしゃいます。
障害も含めて「それは個性だ」というふうにおっしゃられる方もいらっしゃいますが、今の社会においては確実に生きづらいもの。
「個性」というなんとなく聞こえのいい言葉で誤魔化しても仕方のないものだと僕は思っています。
間違いなく、あって良かったというものではないと思います。
出来ることも、何かをやらせてもらえる機会も、確実に少ないという事実があります。
そんな中でも、特別扱いではなく、出来ることはやっていってもらいたいし、出来ることを増やしていってもらいたい。
どうせ…と諦めている暇があったらやれることはあるのだからやって欲しい。
生活の幅を、世界を少しでも広げて欲しい。
障害の程度によってそれらが変化するのは当たり前のことです。出来ることの範囲が全然違ってくるのも当たり前です。
生きるということが最大の目標の方から、自律と自立が目標となる方まで、課題は違って当たり前です。
ただ、障害のある無し、障害の程度に関わらず、懸命に生きるという事は、誰にとっても沢山の苦しさと、少しの喜びで出来ていると思います。少しの喜びは案外幸せです。
コーヒー屋として僕が出来ることは、皆さんに作業としてコーヒーに関わってもらい、お客様にコーヒーを手に取っていただけたということの喜び、美味しいを届けたのは自分たちだという自信、それから、それに見合う対価をお渡しする事です。
それらが少しの喜びになってもらえたら嬉しいのです。
福祉だからという側面を排して、しっかりと自信を持ってお届けできる製品としてのコーヒーを自分たちは作っているという自負を持って取り組んでもらいたい。
結果として利用者皆さんがその対価を正当に得られればいいなと思い、微力ながら、一緒に試行錯誤していこうと思っています。
コーヒーに関わる作業を通して、少しでも生活の幅を広げて行きたいという方が増えてくれるといいなと思います。
明日は一日中雨となるようです。肌寒くも。当店は変わらず10時から18時まで開けておりますので、ぜひ。
コーヒー豆も手に取ってもらえるとものすごく嬉しいです。少しの喜びというか…見えない所で小躍りするくらい大きな喜びだったりします。
#unit_coffee_stand